(10)YAMAHA FG−200D








ヤマハの古いギターの魅力に
いつのまにか
とりつかれてしまった自分であったが
古いギターといっても
それは黒ラベル期のギターまでに
限られていた


黒ラベルから先の
オレンジラベルからは
高級機種はLシリーズとなったため
ヤマハのFGシリーズは
低価格帯の初心者向けシリーズと化してしまったからである


でも
自分がはじめて
手にしたアコースティックギター
・・・
というのを思い返してみると

それはなんと!!
たしかYAMAHAのFG−200Dというギターであったことを思いだし
オレンジラベル期以降のギターも
なんだか
急に気になってきた・・・
というわけなのである(^^;)



つまり
すっかり忘れていたが
自分は一番最初から
ヤマハのFGのギターで
ギターなるものの弾き方を学び
そして
歌づくりをはじめていたのだった(^^)


このFG−200Dは
オレンジラベルの次の
ベージュラベル期のギターで
当時20000円


トップは合板ながらエゾ松を使用

そして
サイドとバックは
マホガニーの合板が使用されている


マホガニー製のFG−170、200J、240を弾く数十年も前に
実は
自分はマホガニー製のFGを
しっかり弾いていたのだった(^^;)


ほんとうに今思い出すと
あの頃は
勉強もせず
来る日も来る日もこのFG−200Dを
ストロークで ガンガンガンガン 弾きまくっていた♪


マホガニー製のギターであるFG−170や240の音が
えらく気に入ってしまったのは
一番最初に手にしたFG−200Dの音の残像のようなものが
今でも自分の中に
しっかり残っていたからなのかもしれない。。。。。


そこで
その懐かしいFG−200Dの音を
もう一度聞いてみたい・・・
ということで
オークションでまたまたゲットすることとあいなった


自分は
そのはじめてのアコギであるFG−200Dを
大学に入ってOvationを買ったときに
もういらないと思い
当時つきあっていた彼女にあげてしまったからである。。。(^^;)


まだこの世に存在しているといいけど・・・


もう30年近くも前の
初心者向けのギターということで
5000円くらいで落札することができた


正直
それほど高品質なギターではないので
音にはほとんど期待しておらず
懐かしいという気持ちだけで買ってしまったのだが・・・


ところが、、、である!!


届いたFG−200Dをみてみると
25年近くも昔のギターなので
ところどころ色褪せ等はあるものの
ペグは光り輝いており
ネックコンディッションも6弦12Fで4ミリと『グー』(^^)











サドルは未加工のままのようで
たっぷり高さが残っていたので
弦高はあと数ミリは下げられそう(^^)♪





色褪せが見られる部分もあるが
これは仕方のないところだ










新しい弦に張り替えて、早速弾いてみると。。。



キラキラした音が
♪♪♪かなりの音量で噴出♪♪♪



そうだそうだ
昔も新しい弦に張り替えたときは
ハッとするくらい良い音をだしていたことを
今でもハッキリおぼえているけれど
ほんとうにびっくりするくらい
綺麗な澄みきった音がでてきた♪


黒ラベル期までの
合板FGが
ややまったりとした音であるため
その印象もあってか
そのように澄み切った音と感じたのかもしれない


トップがエゾ松であることも一因かもしれないし


弦を押さえたときに
左手の指に感じるテンションも
そうそう こんな感じ(^^)♪

テンションがちょっときつくて
当時はいつも指の先が
腫れ上がっていたこともおもいだした♪


懐かしいなあ(^^)


綺麗な音だが
けして安っぽい音ではなく
黒ラベルまでのFGとは
まるで方向性の違う音なのだが
これはこれで 十分あり!
と思える音で
「昔のFGよりも この頃以降のヤマハの音が好きだ!」
という人がいても
ちっとも おかしくない音だ!


ほんとうに
久しぶりにFG−200Dの音を聴いたけれど
そのさっぱりとした明るい音が心地よかった♪


昔のFGの音も
独特で良いけれど
このFG−200Dの音を聴いたら
昔のFGの音は
少しくどいかも、、、なんて思ったりもして・・・(^^;)


今の時代には
どちらかといえば
こんな軽やかな明るい音のほうがマッチしているのかもしれない


いや
それにしても
このFG−200Dは
製造後20年以上も経過しているせいもあるのか
ものすごくよく鳴っている♪


今回
何十年かぶりで
このFG−200Dを弾いてみたわけだが
低音弦の6弦の音が
よくでていることに
特にびっくりした


あの頃
6弦の音が
今ひとつはっきりした音がでなくて
ぼやけた音で
それが物凄く不満で
あれこれ
音がスッキリするように
試行錯誤していたが
買ったばかりのあの頃は
ギター自体も まだ
製造されたばかりで若くて 
低音弦の6弦は
しっかりとした音が
きっと
でていなかったのだろうな


数十年という時間で
やっぱりギターというものは
成熟というか
完成するみたいだ



まあ低音弦の6弦以外の音は
そのような経年熟成のおかげばかりでなく
あの頃の 
自分がへたっぴすぎて
このギターのほんとうの実力を
十分ひきだせずにいた部分も
もちろんあるのだけれど、、、(^^;)




本か何かで読んだけれど
昔のヤマハのギターは
『ギブソン』の音をめざしていて 
その後
『マーチン』の音をめざすようになった、、、
らしいけれど
FG−200Dの音は
明らかに今のLシリーズへ通じる澄みきった音だ♪


向かっている方向は マーチンの音、、、ということになるのかもしれない


FG−200Dは
少女漫画の主人公の
瞳の中の星みたいな煌びやかな音がする(^^)


昔のヤマハのFGの音は
それと比べると明らかに少年漫画の『根性』的な音?と
いう気がしないでもない。。。(^^;)


どちらの方向性も残してほしかった、、、というのが
ヤマハファンの自分の意見であるが
ギターの世界には
『ギブソン』と『マーチン』という東西の大横綱がいるわけで
そのどっちにも歩み寄るようなことは
ヤマハにとっては
おそらく
あまり意味がないことだったのであろう


この世界で
確固たる地位を築くためには
方向性というものを選びとり 
そのうえで
オリジナルなものを追及していかなければならない
と考えたのではないか・・・と思う


すべて勝手な推測だけれど。。。(^^;)



ところでところで
FG−200Dは
自分が記憶していたよりもはるかに良いギターで
こんな良いギターから
ギターをはじめることができた自分が
ラッキーだったなあ・・・なんて
なんか しみじみ 思ってしまった


あの頃は
音がいいとか悪いとか
ヤマハでもモーリスでも
ブランドも何でもよかった


ただただ
ギターが弾けるようになりたくて
ギターを弾いて唄いたくて
ほんとうに
ただそれだけだった


いつも赤くなったヒリヒリと痛みの走る指先で
ギターを弾いていた自分が
いろいろ思い出されて
懐かしかった


5年近く弾き込んだギターだったのに
オベーションのギターを手にいれた自分は
FG−200Dを
もう弾くこともないから、、、と
その頃つきあっていた彼女に
あげてしまったわけなのだが、、、
その後の
彼女の人生も
気になるところであるが
自分の大事なFG−200Dは
今 どうしているだろうか
とやはり気になってしまう


今でもちゃんとこの世に存在していて
そして
時々でよいから
弾いてもらえていたら良いなあ・・・
なんて
ただただ思う自分なのである。。。(^^;)











END





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