(5)YAMAHA FG−350
ヤマハのFG−450を手に入れて
ヤマハの昔のギター
FGシリーズに
さらに
のめりこみはじめた2008年の夏・・・
2008年の夏は
ちょっと忙しい夏だった
夏休みも返上・・・みたいな形で
休み明けの仕事のための
準備をしなければならなかったからだ
暑い毎日のなかで
パソコンに向かい
仕事をしてはネットで休憩
仕事をしてはネットで休憩
そのうちネットで遊んで
疲れたら仕事・・・なんて
本末転倒していたりもしたのだが・・・(^^;)
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
そんなふうにしながら過ごしていた夏休みのある日
ネットオークションに
ヤマハのFG−580という
1970年代のこれまた古いギターがでてきた!
↑ネットでみつけたFG−580の写真(まだ?このギターは買ってません^^;)↑
このギターは
形はFG−450とは少し違うのだが
全合板のFG−450に対して
トップが単板となっており
FG−450を手に入れた自分としては
トップ材が単板になると
音はどんなふうに変わるのだろう・・・と思い
このギターのことが
かなり気になっていた
このFG−580は
1972年に発売されたギターで
当時の価格が58000円
(当時の大卒の初任給がそれくらいとかいう噂)
このギターのオークションでの最近の相場は
状態が良ければ
5〜6万円くらいだと思うが
当時の58000円は
今の10万円以上の価値があることを考えると
かなりのお買い得ギターだ
そのFG−580の
結構美品といえるものが
ネットオークションに登場してきたのだった
しかし
オークションの開始価格は
なんとなんと!!いきなり50000円!!
かなり高値からのスタートで
普通なら
しばらく様子を見てから
じっくり入札していくべき状況であった
が・・・
あのときは
少しどうかしていた
仕事のストレスみたいなものもあったのだろう
このFG−580くらいの人気機種になると
そこそこ良い状態のものであれば
オークションの開始価格は
1000円くらいであったとしても
最後は
ちゃんとそれなりの価格で落札されていく
状態が良いとコメントされているのに
開始価格がかなり高い場合には
実は怪しい場合があったりするのだ
そういうことも知っていたのに
はじまったばかりのそのオークションに
いきなり入札してしまっている自分がいた
しかも!!
そんなふうに
自分が入札をはじめると
すぐに
なんとライバルが出現!!
こういうライバルは
出品者当人だったり
出品者の知人だったりして
サクラみたいにオークションを煽る場合も
時々あるので要注意である(^^;)
それも知っていたのだが(^^;)
自分の入札価格を上回る価格で
そのライバル?にいきなり上をいかれてしまったので
少しばかり熱くなってしまい
さらにそれよりも高値で再度入札したりして・・・
とバカなことをやらかしていた
そんなわけで
ついさっき
はじまったばかりのオークションであり
オークション期間も
まだ一週間も残っているというのに
現在価格は55,000円に
あっというまに跳ね上がってしまった
ほんとバカである
すると突然!!
ネットで知り合った音楽仲間の村雨さんから
メールが届いた!!
メールを開くと・・・
「もしかして 今 ネットオークションでヤマハのギターに入札してませんか!?」
というメールだった
オークションは実名での
入札をしているわけではないので
村雨さんの鋭さに驚くやら
あるいは自分という人間のわかりやすさにあきれるやら(^^;)
驚きと苦笑いが交錯する複雑な気分だった・・・(^^;)
村雨さんのメールをさらに読むと
やはり今回のオークションは
開始価格が高く
もう少し様子をみたほうがいい!
という何とも親切でありがたいアドバイス
そして
自分が入札をはじめたFG-580に関する詳しい情報まで
さらにくださり
こんな自分にも
こんな兄貴のような人がいてくれるんだなあ〜・・・と
パソコンのまえで
なんだかとてもうれしくなった瞬間でもあった
「そうだよな、どうかしていたな」
と思い
それから先はしばらく様子をみよう!
と冷静になれた
『必要以上に高額で落札するのは
たとえそれが
いくら欲しいギターでも
やはり何かまちがっている』
そして
実は自分はこのギターのほかに
もうひとつ気になっているギターがあったので
この機会に村雨さんに
そのギターのことをメールで相談してみた
気になっていたもうひとつのギターというのは
やはりヤマハの古いギターで
FG−400Jというギターだった
このFG−400Jは
ヤマハの黒ラベル期(1974〜1975年)のギターであり
赤ラベル期(1967〜1972年)の人気ギターFG−350と
同スペックのギターである
自分としては赤ラベルのFG−350が気になっていたが
FG-350は非常に人気の高いギターで
オークションでの落札価格もかなり高い
そこで
とりあえず
ほぼ同スペックのFG−400Jを
入手できないかなあ・・・
なんて思っていたのだった
そんなわけで
村雨さんに
FG−400Jのことをおたずねすると
村雨さんから
すぐにまた返事が届いた♪
そのメールによれば
最近 自分がFG−450を入手していないのであれば
お薦めできるが
FG−450の音を聞いてしまった今では
ちょっとがっかりするかもしれない。。。
とのことで
ふむふむと
ただただ
ひたすらに
うなづくばかりの自分なのだった
そして
驚いてしまったのは
なんとなんと
今 村雨さんがオークションに
そのFG−350を出品している!!とのことだった
(2本所有されているFG−350のうちの1本を
今回泣く泣く出品しているとのことだった)
村雨さんが出品者とは知らなかったが
実はそのFG−350については
自分も数日前からしっかりウォッチしていた(^^)
オークションでのコメントをみると
傷が多いという記載があったので
ちょっと敬遠していたのだが
しかし
出品者が村雨さんであることを
知れば話は別である
そのFG−350に対する注目度がガラリと変わってしまった!
村雨さんが
おかしなギターを出品するはずがない!!からだ
村雨さんは
尊敬すべきミュージシャンであることはもちろん
ヤマハのFGギターの愛好家でもあり
ギターにもこだわりをもっている誠実な方である
自分は村雨さんに再度メールを書き
村雨さんのFG−350に入札させてください!
と入札宣言をして
早速入札させていただいた
そして・・・
オークションでは
強力なライバルの出現も覚悟していたのだが
最後は
意外なくらいあっさりと
自分の最終入札価格で
オークションは終了し
めでたく落札とあいなった
写真でみて傷が多いので
コレクターの人は敬遠したのかもしれないし
或いは
お盆休み中だったので
ウォッチしている人が
たまたますくなかったのかもしれない
なんだか申し訳ないような気持ちで
「落札できてしまいました・・・」
とかいう確かそんな内容の
短いメールを村雨さんに だしたところ
村雨さんは男らしく
ほんとうに気持ちのよい方で
「高く終わるも安く終わるもそれがオークションのルールです」
と言ってくださったので
自分の胸のつかえのようなものもとれ
そして翌々日には
すぐにそのFG−350が
自分の元へ送られてきたのだった
丁寧に梱包されており
さらにギターも大きな包装紙にくるまれていた
ケースをあけてみると
オークションの写真に写っていたときほど
ギターの傷はさほど気にならず
そして
ケースからとりだして弾いてみておどろいた!!
音が大きい いや でかい!!
まっすぐな 大きい澄んだ音が とびだしてきた!!
大きくて しかも 上品な上質な音だ!!
低音もズシンとしっかりでれば
高音は鈴鳴りというか
鈴も超大きい感じ。。。といえばいいだろうか(^^)♪
FG-450とはまた少し違う綺麗な
くっきりした音だった
FG−450が和服美人だとすると
このFG−350はドレスをきたレディーという感じ・・・
と言えばよいだろうか(^^;)
そういう
軽やかさというか
華やかさのようなものを
まず感じたギターだった
うまくいえないが
どちらも良いのだけれど
良さの方向性のようなものが
そんなふうに違う感じなのだった
こんなふうにして
伝説の赤ラベルのギター
FG−350を手にしたわけなのだが
FG−350を手にした感動とともに
こうしてこのFG−350が
自分のところへやってきた不思議というものを
思わずにはいられなかった
あのとき
無謀ともいえるような
オークションでの自分の入札を目にした村雨さんがメールをくださり
そして自分が
他のギターのことで村雨さんに相談したところ
自分がもともと欲しかったFG−350を
村雨さんが出品していることを知り
そしてそのFG-350が
自分の元へやってきた・・・というこの不思議
村雨さんのFG−350を
ほんとうに運良く落札できたわけだが
あのとき強力なライバルがいたら
落札できなかったかもしれないのである
オークションでのギターの購入は
ギターが自分の手元に届くまで
どんなものが送られてくるのか
不安なものだが
今回はそんな不安はまるでなく
安心して
到着のその瞬間を
ただ待っていさえすればよかった
自分の無謀な入札からはじまった
今回のFG-350との出逢いだったが
ほんとに
これは『縁だなあ〜』と
思わずにはいられない出来事だった
赤ラベルのFG−350♪
まさか 2008年の夏に赤ラベルの高級機種を手にできるとは・・・
2008年の夏は仕事に追われ
『いいことないなあ〜』と思っていたが
とんでもなくラッキーでハッピーな夏だった(^^)
FG−350がやってきたのもうれしかったし
村雨さんのあたたかい気持ちが何よりうれしかった
この先FG−350を弾くたびに
自分はこの夏のことを思い出すだろう・・・と思う
赤ラベルのFG-350
予想どおりの
いや予想以上のギターだった♪
ペグは自分でThe FGのものに交換してみた
オリジナルのカバー付きペグが今でも売っていれば
それに交換したのだけれども・・・(^^;)
ローズウッドの指板
棹はマホガニー
トップはスプルース合板
合板とはいえ
薄いトップ板が
オールドFGの音の良さを生み出しているそうである
ローズウッドのブリッジ
ピンはLA-58Rのものをつけてみた!
サドルは牛骨で自分で削りだして作ってみた
6弦12フレットの弦高は3ミリメートルであり
ネック状態もとてもいい♪
側板と裏板は
コーラルローズウッド合板
このコーラルローズウッドという木材は
なかなかのものである
ハカランダの代用材という話であるが
音を聴けばなるほど・・・である♪
赤ラベルが美しい(^^)
END
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